とある暗渠となった川を散歩中。
『ご飯を待っていたら、知らない人が来ちゃったね』
まず茶白さんが目に入りましたが、奥にキジ白さんもいらっしゃいますね。
『この顔、回ってきた回覧板で見た事あるよ。ハズレのおっさんに違いないよ』
猫さんの間で回覧板?
その回覧板にハズレのおっさんの事が書いてあったの?
う~む…猫さんの世界には自分がまだまだ知らない事が多いですなぁ。
『ハズレのおっさんをからかいながら、ご飯が出てくるのを待つとしようよ』
『うん、いい暇つぶしになりそうだね』
『ボクはこんなおっさんでヒマつぶしたくないなぁ』
歩き出した茶白さん。
ガレージに目をやると…
別のキジさんが現れました。
『ご飯なの?』『違うよ、ハズレのおっさんを見て暇つぶしてるんだよ』
『あ、これ食べられそう』
『それはゴミだから食べちゃダメだよ』
『不味~~~~っ!』
後から出てきたキジさん、ゴミを思わず口に入れてしまったようです。
ん?奥にもう一匹猫さんがいらっしゃるようですが…
お顔を見せてもらえませんねぇ。
『ねぇねぇハズレのおっさん。本当に何も持っていないハズレなの?』
後から出てきたキジさん、自分に問いかけます。
はい、本当に何も持っていないハズレです。
『なんだよぉ。回覧板に書いてあった通りか』
このキジさんも、しっかり回覧板見ていたんですね。
どういうこと書かれていたのか見てみたいなぁ。
『見せてやんないよ!ハズレのおっさんはあっち行け!キックキックキック』
自分、キジさんには嫌われてしまったようですなぁ。
『ハズレのおっさんが来てるんだって?どんな奴なの?』
今度は黒さんが現れました。
『ほう、これがハズレのおっさん。回覧板に書いてあったとおり、貧相で面白い顔だ』
ホント、どういう風に書かれていたんでしょうねぇ?
回覧板、見たいなぁ。
『猫にしか読めない文字で書かれているから、人間にはわからないよ』
『しかしまぁ、ご飯の期待せずに見ると、ハズレのおっさんも面白いもんだなぁ』
とてもひどい事を言われているような気がします。
そして、ガレージの奥に居たもう一匹の猫さんも表に出てきました。
君はこっちを見ないんですか?
『ハズレのおっさんなんかに興味無いも~ん』
興味が無いのもちょっと寂しい感じがしますなぁ。
って、かなりわがままな自分。
『と言う訳で、ご飯の時間になりますのでハズレのおっさんはお引き取りください』
ヒマつぶしの材料にされたハズレのおっさんは、あっさりと追い払われるのでございました。
ここの猫さん達、耳カットされてこのお宅でお世話されているようです。
ハズレのおっさんはこれで退散します。
暗渠猫さん達、お元気で。
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