とある街を散歩中。
『だからこっち側に美味しい物がないかなぁって』
あぁっ!また有刺鉄線をまたぐ。
猫さんは痛くないのかもしれないけど、見てる方が痛いからやめてくださいな。
『じゃぁこの中にご飯入れてよ』
あいにくご飯は持っていないですからねぇ。
『じゃぁまたぐ』
あぁっ!見てるだけで痛い痛い!
またぐなよ!またぐなよ!
取り敢えず指の匂いでも嗅いで気持ちを落ち着かせてくださいな。
『早くご飯が中に入らないかなぁ』
ご飯の容器と思われるラーメンどんぶりをじっと見つめるチビさん。
背中に邪道と書いた革ジャンが似合いそうなのでございました。
そのチビさんのすぐ近く。
塀の上の木の影に、別の猫さんの姿も見えました。
サバ白さん。
色と柄から見て、チビさんと血縁関係がありそうですねぇ。
でも、耳カットされているから違うかな?
サバ白さんはご飯待ちしないのでしょうか?
『ご飯の時間はもうちょっと後。チビは先走ってんのさ』
果報は寝て待てのサバ白さんでございました。
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