とある路地。
『ここはひとつ、知らんぷりをしてやり過ごそう』
そんな…やり過ごさないでくださいよ。
移動しませんからね!
『この人、目の前から動かないよ。困ったねぇ』
まぁまぁ、そんな困らないで。
『え?この指の先の匂いを嗅げと?』
はい、嗅いでみてくださいな。
と指を近づけて…
『おおっ!これはなかなか!』
黒さん、いきなり撫でられながらも、ご満足いただけたようです。
『あいつは見知らぬ人に撫でられて…何やってんだ』
黒さんをなでている様子を、ちょっと離れた場所から黒白さんが見ていました。
黒白さんも撫でられてみませんか?
『やっぱりやめておくよ』
黒白さんは見知らぬ人には近づかない主義みたいですね。
『こんなに気持ちいいよ!』
とろけ顔をしてくださった黒さん。
『そんなに気持ちいいのか?』
黒白さんが近づいてきましたよ♪
さ、撫でさせてくださいな!
『オイラは必要以上にニンゲンに媚びないのさ!』
ちょっと離れて座り、クールさを魅せつける黒白さんなのでございました。
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