とある路地。
マンションの階段の手摺で茶トラさんがくつろいでいました。

何度か登場してもらっている茶トラさんです。
『あの人は…何度か撫でられてる酒臭いおっさんだ』

茶トラさんも気がついたようです。
指を出してご挨拶しましょう。
『指しか出ないんかい!』

はい、指しか出ません。
『何度か会ってるんだからさ、おやつとか出ないの?』

出ません!
『そう言わずにさぁ、こうやってペロペロ舐めるおやつとか…』

出ません!
と言いつつも、気持ちよさそうに顎を上に向けて撫でられる茶トラさん。

バランス崩しそうで危ないですよ!
『んじゃバランス崩さないように撫でてよ』

はいはい、撫で撫で撫で。
『突然だったけど気持ちよかったよ。ありがとう』

え?もういいんですか?
『ふぅ、こんなにお酒臭くなっちゃった』

鼻にシワを寄せて匂いを取っているようです。
『さ、お家に帰ろうっと!』

手すりから降りて駆け出した茶トラさん。
『酔っ払いに絡まれちゃったよ~っ!』

いや、酔っ払いではありませんよ!
絡んだのは事実だけど。
と言い訳した時には、茶トラさんの姿はすでに消えていたのでございました。
ポチッと押していただけると嬉しいです
![]()
にほんブログ村







最近のコメント