漬物石 | 街を歩けば そこに猫

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とある街。
猫散歩を終了して、呑みに行く前に銭湯でひとっ風呂浴びるか。
そう思って銭湯に向かって歩いていると…

隙間に猫さんを発見しました。
『まだご飯が入っていないなぁ』

個性的なブチの黒白猫さんですね。
何をしているんでしょう?

『いやね、ご飯待ちの間漬物石の仕事をしろって言われてね』

『こうやって乗って、美味しく漬かるように頑張っているのさ』

そうなんですか。
猫さんが乗ると一段と美味しくなりそうですね。

『そう言われると照れるけど…』

『私が乗ると、この体のように塩がジワジワと染み込んで行って美味しくなるらしいよ』

『たまにカラスが漬物を狙いに来るから、追い払う仕事もあるしね』

『それにしてもお腹減ったなぁ。漬物つまんじゃおうかな』

いやいや、つまみ食いはいけませんよ!

『うん、塩分高すぎて猫には毒だしねぇ』

じっと漬物石のお仕事をする黒白猫さん。
もうすぐご飯貰えますよ。
もうちょっとがんばってくださいね。

猫さんとお会いした近くの銭湯に入り、湯上がりにもう一度猫さんが居た場所を覗いてみると…

まだ漬物石のお仕事を続けていました。

奥にあった発泡スチロールのトレイが無くなっているので、ご飯は終わったみたいですね。
でも、まだ漬物石のお仕事をしているのですか?

『ここが定位置なんでね。眠くなるまで仕事するよ』

お仕事熱心ですねぇ。

『ご飯を貰う以上、お返しはしないとね』

義理堅い黒白さん。
お世話されている方といい関係を築いているようですね。
漬物が美味しくなるよう祈っています。
って、漬物のバケツじゃないけどな!

 

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