花より枝! | 街を歩けば そこに猫

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とある街を猫散歩していたら…
小さなお社の横にキジトラさんが居らっしゃるのを見かけました。

綺麗なお花(杏かな?)を見向きもせず、枝にスリスリするキジさん。

キジさんにとっては、花より枝みたいですねぇ。

枝にアゴをスリスリ。

鼻をスリスリ。

花に鼻をスリスリなら面白かったのにねぇ。

『なんかつまんない洒落言ってるおっさんがいるぞ』

あ、つまんなかったですか。
面白いと思ったのになぁ。

『キジトラなんだから、尾も白い訳ないよ』

あ、こりゃキジさんに一本取られてしまいました。

『一本なのは、この曲がった枝!』

『真っ直ぐな枝もあったけど剪定されちゃったんだよね。枝を一本取ったのは猫じゃなくて人間だよ』

上手い事言いますね。
自分よりキジさんの方が一枚上手のようです。

『うん、上着一枚でもいい季節になったよね♪』

相変わらず枝にスリスリしながら、上手い言を言うキジさん。

『この枝は気持ちいいけど、美味くはないよ』

あぁ…キジさんにやられっぱなし。
もう何も言わない事にしましょう。

黙ってキジさんを見ていると…
相変わらず枝にスリスリ。

うっとりしたお顔をしています。
よほど気持ちいいんでしょうね。

『あぁ満足満足♪』

いっぱいスリスリして、満足そうに歩き出したキジさん。

『さて、パトロールに行くとするか』

ピョンと飛び降りて…

今度は花壇の花をチェック。

『もっと匂いを楽しみたいけど…またおっさんが変な事言い出しそうだしなぁ』

変な事って…そんな…
えーっと…
今匂いを嗅いでいたのはスミレですか?
スミレって…スミレって…
ブルーな猫さん同士が、キスしてキスして生まれた花だと思うんですよ。

『そんなネタ…♪つまらなかったから、あなたにサヨナラを、だね』

さっさと歩いてパトロールに行ってしまったキジさん。

その姿を見送りつつ…
そして一つ、すみれ色の涙を流す自分なのでございました。

おもいっきりネタに走ってしまった今回ですが…
なんかまとまりがつきませんでしたね。
もっと精進するとします。

ところで…
キジさんを最初に見かけた付近を歩いてみると、門の左端に小さな穴が開けてありました。

もしかしたら、これは猫さん専用の出入口なんじゃないかな?
なんて想像して、ニンマリしてしまう自分なのでございました。

 

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