『あっ来た来た!待ってたよ♪』
尻尾を立てて自分の方にやって来る白黒さん。
『そいつはハズレだよ!待っていても何も出ないぞ!』
ちょっと離れた場所でくつろいでいた、別の白黒さんから声をかけてきました。
まぁ、ハズレは合っていますけどね。
何も出ないというのは間違っていますよ。
『なになに?ご飯の人?』『いや、このおっさんハズレだってさ』
後ろからキジさんが顔を出しました。
『でも座って待っていたら、もしかしたら何か出てくるかも』
出ますよ。指が、と指を出そうと思ったら…
『でもさ、こうやって並んで座っていたら何か出るかもね』
『出るかもね』
『出るかもね』
すみません、何も出ません。
『やっぱり何も出ないか』『出さないならどっか行け!ベーッ!』
『何も出さないならどっか行ってくんない?ハズレのおっさん!』
『あいつらもまだまだ若いな。ハズレはひと目で見破らないとね』
『さ、ハズレのおっさんは帰った帰った』
哀れ、猫さん達に追い払われてしまったハズレのおっさんなのでございました。
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