とある漁港町を猫散歩しております。
ワンちゃんにもご挨拶をして…
猫さんは居ないかな?と歩いていると…
後を追いかけてみると、門の中で一休みしていました。
『なんだ?あんたは』
猫さんの写真を撮っています。
モデルになってくださいな。
『さっき撮る撮る詐欺が出たって聞いたけど…』
多分自分ですが、詐欺ではないですよ!
『だろうね。騙すよりも騙されやすそうな顔してるもん』
褒められているのか、けなされているのかわかんないですね。
なんて茶トラさんとお話をしていると…
『もしかして…猫さん撮らせて詐欺の人?』
だから、詐欺じゃないですってば!
『んじゃ、ご飯出てくるの?』
尻尾をピンと立てて期待感を表す茶白さん。
でもね…
写真撮るだけでモデル料は出ないんですよ。
『なんだ、やっぱり撮らせて詐欺じゃん』
不快感と共に尻尾が下がっていきます。
でもほら、可愛い猫さんは写真撮りたくなるじゃないですか!
『もう、おだてちゃって…一枚だけだよ』
モデルになってくださった茶白さん。
調子に乗って、もう一枚パチリとしてしまう自分なのでございました。
茶白さんを撮っていると、ご近所の方が
「近くにこの猫の子供が居るよ」
と案内してくださいました。
『おじさん、だぁれ?』
猫さんの写真を撮って歩いている人ですよ。
ご挨拶代わりに指の匂いでも嗅ぎませんか?
『お母さんに、知らない人の指の匂い嗅いじゃダメって言われてるの』
お母さんの躾が行き届いているようです。
『ねぇ、写真撮らせてあげたら、美味しい物出てくるの?』
いや…出てきません。
『んじゃ、詐欺師って人なんだね』
だから、詐欺師じゃないんですってば!
『ほら、騙されやすそうな顔の詐欺師は行った行った!』
最初にお会いした茶トラさんに、やっぱり詐欺師扱いされて追い払われる自分なのでございます。
詐欺師じゃないんだけどなぁ…
ま、いいや。
気を取り直して猫散歩を続けるとしましょう。
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